中止になった経緯と、花まつりについてお伝えできればと思います。
記事下の《お問合せ》について
最近、《お問合せ》が上手く出来なかったようですが、修正しました
上手く出来ない間に、《お問合せ》された方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。
また何かありましたら、お問い合わせよりお問い合わせください。
この記事のもくじ
今年は、コロナウイルスにより中止でした
本日の花まつりについて
— 法徳寺@愛媛 (@ehime_houtokuji) April 7, 2020
当山の檀信徒と共に行う法要は《中止》します。
なお、午後1時より甘茶は、お釈迦さまのところにあります。
ご自由にお持ち帰りください。
1日でも早い、コロナウイルス感染収束を祈念申し上げます。#早く収束しますように pic.twitter.com/qMse1UnuMt
毎年、行っていたこの行事も、コロナウイルス感染拡大防止の観点より見送ることになりました。
毎年、熱心にお参りしていただいている方には、本当に申し訳ございませんが、命あっての物種。
信仰も、カラダもココロも元気でいなければ、良いものになっていかないでしょう。
住職とも相談して、無念ですが、このような決断になりました。
今回は、《花まつり》とは何かということをお話していかせていただきます。
そもそも花まつりとは?
花まつりは、お釈迦様のお生まれになった日、いわゆる誕生日をお祝いしようといった行事です。
お釈迦様が誕生されたとき、龍神さまが甘露の雨を降らせ、その周辺の花が咲き誇り、右手で天を指し、左手で地を指し「天上天下唯我独尊」と宣言されたという伝説から、
- 灌仏会(かんぶつえ)
- 浴仏会(よくぶつえ)
- 龍華会(りゅうげえ)
などと呼ばれ、よく「花まつり」と呼ばれています。
日本の多くのお寺では、花御堂(はなみどう)という置き型の小さなお堂に誕生仏を安置し、その頭のうえから甘茶を注ぐ風習をそそいでいます。
法徳寺では、毎年4月8日にお参りくださった方に甘茶をお分けさせていただいております。
今年は、お昼からお参りくださった方に、甘茶を(セルフですが)自由にお持ち帰りくださいました。
五濁(ごじょく)|花まつりでよく読まれているお経
花まつりは、日蓮宗のお寺だけで行っているものではないのです。
多くのお寺では、浴仏偈(よくぶつげ)というお経をお読みします。
そのご紹介です。
浴仏偈
我れ今、諸々の如来を灌沐(甘茶をそそぎ)致します
浄き智慧の功徳をもって荘厳する人々は
悪世(五濁の人々)の垢を離れて
如来と同じく悟りの浄き法身を体現せんことを
と、説かれております。
(日蓮宗では、あまりお読みになりませんが・・)
ここにある五濁について少し紹介していきます。
悪世における5種類の乱れ。
劫濁・煩悩濁・衆生濁・見濁・命濁の5つをいいます。
舎利弗、諸仏は五濁の悪世に出たもう。
いわゆる劫濁・煩悩濁・衆生濁・見濁・命濁なり。
舎利弗、劫の濁乱の時は衆生垢重く、慳貪嫉妬にして、諸の不善根を成就するが故に、諸仏方便力を以って、一仏乗に於いて分別して三と説きたもう
法華経 方便品より
(1)劫濁(こうじょく)
時代の濁り。
戦争や疫病や飢餓などが多くなり時代が濁り、乱れること。
劫濁そのものには実体はなく、他の四濁が盛んになって、長く続く時をいいます。
(2)煩悩濁(ぼんのうじょく)
煩悩におかされた人間たちの姿。
悪徳がはびこる状態のことをいいます。
(3)衆生濁(しゅじょうじょく)
衆生とは人びとのこと。
社会の濁りを《衆生濁》という。
時代の結果により、心身とも弱くなり、苦しみの多い社会全体の濁りをいいます。
(4)見濁(けんじょく)
思想の濁り。
思想が乱れること。
よこしまな考えが増えてくることをいいます。
(5)命濁(みょうじょく)
衆生の《いのち》の濁り。
見濁や煩悩濁が原因となり、寿命が次第に短くなる。
お題目をお唱えしていきましょう
これらの濁りを、一気によくする薬はありません。
しかしこれらは、心を磨いていくことで、少しずつではありますが日頃の行いが大切ではないでしょうか?
日蓮聖人は、お手紙の中で、
迷う時は衆生と名づけ、悟る時をば仏と名づけたり。
たとえば闇鏡も磨きぬれば玉と見えるがごとし。
只今も一念無明の迷心は磨かない鏡のようだ。
これを磨かば必ず法性真如の明鏡となるべし。
深く信心を発こして、日夜朝暮にまた懈らず磨くべし。
どのようにしてか磨くべき、ただ南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを、これをみがくとはいうなり。
日頃、生きている生活は苦しみの連続です。
それをただ、辛い。
辛いとしか考えなかったらそれまでです。
法華経の教えは、その苦しみをどうしたら乗り越えることができるのかという教えです。
お題目をお唱えしてすぐには効果がないかもしれません。
しかし、一日一日お題目と共に生きておりますと、苦しみを乗り越えていく事ができます。
あなたも、この花まつりをきっかけにお題目がある生活を感じてはいかがでしょうか?
以上、
「花まつりはお釈迦様の誕生日|今年は中止しました」
でした。
お読みいただき有難うございました。
今回は、法徳寺で毎年行っていた花まつりの話です。
今年は残念ながら中止になりました。