生まれる前、または生まれるときに亡くなってしまった子どものために行う「水子供養」。
なんとなく知ってはいても、いざ行わなければならないとなったら迷ってしまうかもしれません。
水子供養の意味や、その方法、そもそも必ず行うものなのかなど、さまざま疑問がわいてくることでしょう。
そこでこの記事では、そんな不安や疑問を解消できるよう、水子供養について解説します。
- この記事でわかること
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ひとつひとつしっかりと解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のもくじ
水子供養の意味とは
生まれる前か生まれるときに赤ちゃんが亡くなってしまったら、水子供養を行うことをおすすめします。それ自体は知っていても、水子供養の持つ意味について考えたことは少ないのではないでしょうか。
水子供養は、亡くなってしまった赤ちゃんはもちろん、赤ちゃんを亡くしたお父さん・お母さんのために行われるものでもあります。赤ちゃんの誕生を楽しみに過ごしてきたにもかかわらず、抱くこともできずに亡くしてしまった悲しみはとても計り知れるものではありません。
その悲しみに心の中で区切りをつけ、日常に戻るための1歩を踏み出すために行われるのが水子供養なのです。
水子供養の方法
水子供養の持つ意味がわかったら、ここからは具体的な供養の方法について解説していきます。
水子供養の方法は主に2つあります。それはお寺にお参りして行う方法と、自宅で行う方法です。
それぞれの違いを含めてみていきましょう。
お寺にお参りする水子供養
最もポピュラーなのは、お寺にお参りする水子供養です。
ただ、水子供養はすべてのお寺でできるわけではありません。供養できるか、まずはお寺に聞いてみましょう。水子のために卒塔婆を立て、読経をあげてもらい供養するのが一般的です。戒名をつけてもらえることもあります。
また、水子供養で知名度の高いお寺では、水子供養の象徴であるお地蔵様を奉納する方法で供養できる場合もあります。遺骨がある場合は、可能であればお墓に納骨してあげましょう。
そのときに注意が必要なのが、子どもの遺骨は先祖代々のお墓に入れないということです。すでにお墓がある場合でも、水子供養のためにお地蔵様を建立し、そこに納骨するのが一般的な方法です。
もちろん絶対ではないので、先祖代々のお墓に納骨したい理由がある場合は、そうしてあげましょう。
自宅でできる水子供養
お寺にお参りするのが困難であれば、水子供養は自宅でも行えます。
思い立ったときにいつでも手を合わせたい、赤ちゃんの存在をできるだけ身近に感じたい人はこちらを選ぶといいでしょう。遺骨がある場合は、骨壷を購入してそこに納め、自宅に置いておけます。
骨壷は、仏具屋で購入できるほか、通販サイトなどでも扱われています。好みのデザイン・大きさのものを探してみましょう。
遺骨がない場合でも、位牌を用意して自宅での供養もできます。生まれたらつけようと思っていた名前や、戒名を授かっているなら戒名を刻み、自宅に祀ってあげましょう。
自宅に仏壇がなくても、位牌を置く場所は自分で自由に決めてかまいません。「ミニ仏壇」とよばれる、棚上などにおける小さな仏壇も販売されています。
水子供養でもらったお札の処分方法「自宅での水子供養の仕方も解説」でも解説していますので、気になった方は読んでください。
水子供養は必要か?
水子供養の方法について具体的に解説してきましたが、中にはいろいろな事情で水子供養は難しいという方もいるでしょう。
水子の祟りなどという言葉も耳にしますが、そもそも水子供養は絶対に必要なのでしょうか?結論から言うと、そういうわけではありません。仏教の考え方では水子の祟りというものは存在せず、水子供養を行うかどうかは両親をはじめ、遺族の方の意向で決めることになります。
ただ先ほども解説したように、水子供養は亡くなった子どものためだけのものではありません。我が子を亡くした両親の心のケアのために行われるという側面もあるのです。悲しみから立ち直り、日常生活を取り戻すきっかけをくれる水子供養はとても大切なものです。
亡くなった子どもの魂が安らかに眠れるよう願いつつ、心の平穏を取り戻せるよう、可能な限り行うのがよいでしょう。
まとめ
- 今回のまとめ
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この記事では、以上のことを解説しました。
悲しいイメージの強い水子供養ですが、亡くなった赤ちゃんに思いを馳せるための大切な時間です。自分たちの心を癒すための時間としてとらえてみてはいかがでしょうか?